白い看板が目印の『五丁目ハウス』は、中野の路地「狸小路」で毎日湯気を上げる。店主菅野稔は16年以上の経験を持ち、六角家譲りのキレと自らの感性を一杯に注ぐ。豚骨醤油は濃厚だが臭みはなく、鶏油が香り立ち、三河屋製麺の中太麺が力強く受け止める。肩ロースチャーシューは噛むほどに旨味が増し、海苔で巻く無料ライスは腹も心も満たす。卓上の生姜や豆板醤で味変すれば、最後の一滴まで飽きが来ない。TRY受賞歴が物語る実力ながら価格は並盛800円と良心的。昼どきは行列が絶えないが回転は早く、夜は意外なほどすんなり着席できる。水代わりのルイボスティーや紙エプロンなど細やかな気配りも嬉しい。常連が「中野で一番の家系」と太鼓判を押す一杯を、ぜひ味わってほしい。