燕三条発祥の背脂文化と横浜家系の魂を融合したのが「根津 濱之家」である。六角家で修業した高野店主が長岡で培った豚骨醤油のコクに、煮干しの旨味と雪のように散る背脂を重ね、下町・谷根千に新潟の風を吹き込んだ。看板の「煮干し出汁背脂醤油ラーメン」はザクザク岩海苔と中細麺が芳醇スープを抱き込み、激辛ファンにはハバネロが決め手の「メキシコ」が挑戦状を叩き付ける。カウンター13席の温かな空間には、新潟の地酒やキャベチャ、ちゃめしなど酒肴も揃い、昼はラーメン専門、夜は居酒屋使いと二つの顔を見せた。火曜定休、食券制で背脂量や辛さを選ぶ楽しみも。2025年現在は惜しまれつつ幕を閉じたが、舎人や上海の姉妹店にそのDNAは受け継がれている。