桜坂の路地裏に佇む「つけ麺SAKURA」は看板すら最小限、シャッターの切れ目をくぐり抜けて店内へ入る隠れ家だ。店主・藤崎育弘が家系譲りの豚骨醤油に魚介出汁を重ね、2006年に誕生した沖縄初期の本格つけ麺専門店である。真空ミキサーで練り上げた特注麺はもちもちの弾力、動物系×魚介の濃厚つけ汁は香ばしい煮干し油と魚粉がアクセント。名物の茎わかめやゴーヤ、玉ねぎが南国らしい爽快感を添え、飲み帰りの胃袋を優しくも力強く満たす。週替わり限定麺や300円均一のドリンクも評判で、地元客の夜を彩る存在だ。家系の魂を受け継ぎつつ、沖縄の風土に合わせ独自進化したその一杯は、深夜まで熱気を帯びる桜坂で今日も常連と旅人を引き寄せている。